建設業の会社を設立登記する際に、会社の商号や事業目的・所在地など会社の基本的な規則を、定款に記載します。しかしながら建設業で多いのは、事業目的の変更です。所在地が変更したけれど手続きの仕方が分からない。事業年度が変わったがどうしたらいいの?と、設立してからも変更は多々あります。会社の基本的なことに関わるものを変更する際は、必ず変更届けを提出することが必要です。そのひとつに定款を変更する項目があります。建設業許可を取得している会社が、定款の変更を行う場合の手続きについて解説していきたいと思います。

定款とは?
定款について簡単にご説明しますと、会社の住所や商号・事業目的などを細かく記載された会社の憲法のようなものであり、これはとても大切なものです。しかしながら、途中で定款に記載されている内容を変更したい場合は、必ず届出が必要になるのですが、建設業許可を取得している会社の場合、一般的な定款変更と手続きが若干異なります。それでは、どのような手続きが必要なのかご説明していきます。
定款変更時の流れ
基本的には、会社設立後に定款の変更が生じた場合は、株主総会での決議が必要となります。
| 流れとしては下記の通りです 1.株主総会を開催する(中小企業などは書面で行う場合が多い) 2.株主総会議事録を作成する 3.法務局に、登記申請を行う(法務局のHPからダウンロードできます) 4.登記が完了したら、謄本を取得する 5.自社の定款も必ず変更しておく |
変更が生じた場合の手続きの流れとしては、このようになります。しかしながら、建設業許可を持っている場合は、この他にも特別な変更方法があり、それは事業年度が終了してから毎年行う“決算変更届”と一緒に、変更を行うことができるのです。定款の記載内容によっても変わってくるので、どの項目が該当するのか詳しく見ていきましょう。
決算変更届時の定款変更
ここでは定款内容に変更が生じた場合、会社の決算変更届けと一緒に届出する事で、定款の変更を同時に行える場合があります。下記の内容に変更が生じた場合に限ります。
| ・定款に記載した技術者を変更するとき ・使用人数を変更するとき ・使用人一覧を変更するとき ・定款の変更がある場合 |
これ以外の項目でも、変更が生じた場合の2週間以内もしくは30日以内に変更届けを提出しなければなりません。(下記参照)
| 【2週間以内に提出】 ・経営業務の管理責任者の変更 ・専任技術者の変更 ・令第3条に規定する使用人の変更 ・建設業許可の要件を欠いた場合 |
| 【30日以内に提出】 ・商号や名称の変更 ・事業主・代表者・役員などの氏名を変更 ・営業所の所在地や名称・工種の変更 ・資本金の変更など |
これらの期限は必ず守りましょう。定款に変更が生じた場合、どの項目が該当するのか事前に自治体の担当窓口で確認することをお勧めします。
手続き期間
基本的に変更が生じてから2週間以内もしくは30日以内に変更届けを行わなければ、その後の建設業許可の更新なども受け付けてもらえません。必ず提出期限は守りましょう。決算変更届以外で変更の届出を行った場合、変更されるまでの期間としては大体7~10日程度と言われています。
提出場所
まず法人の場合は、変更箇所の登記を新たに法務局で行った後に、変更の届出を行いましょう。また、どの項目を変更するかで提出書類や提出期限も異なります。事前の確認が大切です。
費用
法務局で定款の変更に必要な登記手数料は、基本的には30,000円必要です。
注意点
定款は、必ず原本をコピー(写し)して提出しましょう。この際に契印と原本照明が必要となります。電子定款を行っている場合は、データをコピーして提出すれば問題ありません。定款の事業目的を変更する際の記載方法は、自治体によって様々です。必ず申請先の担当窓口で確認を行ってから変更手続きを行いましょう。
すぐに変更手続きを行えない時
どうしても事情があり、期限内に変更手続きを行えない場合は “念書”というものがあり、次回、株主総会で変更を行う内容を記載し提出することで、受け付けてもらえる場合もあります。(新規もしくは更新申請の初回のみに限る)しかしここで大切なのが念書を提出したからといって、いつまでも猶予があるのではなく、あくまでも待ってもらっている状態なので、次回の更新までに必ず変更して、登記簿謄本に反映させておく必要があり、決算変更届を提出する際に変更済みの定款を一緒に届出することが必須です。
いかがでしょうか?
今回は建設業の許可を持っている会社が、定款の変更を行う場合の手続きについてご説明しました。定款は会社の基本的な事項を記載する大切なものであり、その内容に変更が生じた場合は必ず届出、もしくは決算報告時に一緒に提出しなければなりません。しかしながら、変更に必要な書類などは変更事項によって異なり、一体どんな書類を収集したらいいのかわからない。調べたいがそのような時間を作ることができない。など、日々忙しい事業者様にとっては、変更手続きも容易ではないと思われます。そのような際は、専門家である行政書士までお気軽にご相談ください。

















